和楽一筋が対応している和楽器の楽譜について解説します。

沖縄三線(工工四)

沖縄三線(さんしん)は、中国の「三弦」を起源とする、沖縄・奄美の弦楽器です。
三味線の起源とされています。

沖縄三線

記譜法

沖縄三線の楽譜は「工工四(くんくんしー)」と呼ばれます。
縦書きの枠の中に勘所を表す漢字や奏法記号を書き込んでいきます。

安里屋ユンタ
工工四の例(安里屋ユンタ)

絃は、高音が出る細い絃から順に「女絃(ミーヂル)」「中絃(ナカヂル)」「男絃(ヲゥーヂル)」といいます。
勘所は、三味線と違い、固有の漢字で表します。
「工」「四」「合」などを使います。高音部には「イ」「ロ」をつけます。

勘所
勘所の例

奏法

和楽一筋では、以下の奏法記号を記述できます。

  • 打音(うちうとぅ)
    絃を弾かずに左手で絃を押さえるだけにします。
    三味線の「ウチ」に相当します。
    音符の右上に点を書いて表します。
  • 掛音(かきうとぅ)
    爪の裏側で、絃の下から上へ引っ掛けるように弾きます。
    三味線の「スクイ」に相当します。
    音符の右上に¬と書きます。
  • 打抜音(うちぬじおとぅ)
    絃を左手で打ち、すぐ離します。
    音符の右上に白点を書いて表します。
  • 掻音(かちうとぅ)
    左手で、絃を掻くように弾きます。
    音符の左下に┗と書きます。
  • 開音(あきうとぅ)
    抑えている指を離します。
    音符の左下にVと書きます。
  • 小弾(くーばんち)
    弱く弾きます。音符を小さく表記します。
  • 二弾(たーちばんち)、列音(ちりびち)
    2本または3本の絃を同時に弾きます。
    音符の右側に線を書いて表します。

調律

調律は、三味線と同様のものが使われます。
男絃を基準として、中絃・女絃を相対的に合わせていきます。
「本調子」「二揚」「三下げ」が主に使われます。

基本となる音程は「〇本」と呼ばれ、四本や五本がよく使われます。

  • 本調子
    基本となる調律です。
    男絃<中絃<女絃の順に音が高くなり、女絃は男絃より1オクターブ高くなります。
男絃 中絃 女絃
一本 A E A
二本 A# F A#
三本 B F# B
四本 C F C
五本 C# F# C#
六本 D G D
七本 D# G# D#
八本 E A E
九本 F A# F
十本 F# B F#
十一本 G C G
十二本 G# C# G#
  • 二揚
    中絃を、本調子より二律上げます。
男絃 中絃 女絃
一本 A E A
二本 A# F A#
三本 B F# B
四本 C G C
五本 C# G# C#
六本 D A D
七本 D# A# D#
八本 E B E
九本 F C F
十本 F# C# F#
十一本 G D G
十二本 G# D# G#
  • 三下げ
    女絃を、本調子より二律下げます。
男絃 中絃 女絃
一本 A D G
二本 A# D# G#
三本 B E A
四本 C F A#
五本 C# F# B
六本 D G C
七本 D# G# C#
八本 E A D
九本 F A# D#
十本 F# B E
十一本 G C F
十二本 G# C# F#

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