和楽一筋が対応している和楽器の楽譜について解説します。

箏・十七絃箏(家庭式譜)

箏は、大きな木の一面に十数本の弦を張った、日本の弦楽器です。
指に「爪」という道具をはめて、弦をはじいて演奏します。

箏

記譜法

箏の楽譜にも様々な種類があります。
和楽一筋が対応している家庭式譜は縦書き枠式とも呼ばれ、明治時代に初代坂本五郎師によって考案された楽譜です。
縦書きの枠の中に糸の番号や奏法記号、歌詞などを書き込んでいきます。

春の海家庭式譜の例(春の海)

和楽一筋では、十三絃箏と十七絃箏に対応しています。
十三絃箏は、文字通り糸は13本あります。
演奏する反対側から数えて1本目から10本目まではそれぞれ「一」~「十」と表記し、11本目は「斗(と)」、12本目は「為(い)」、13本目は「巾(きん)」と表記します。
十七絃箏は糸が17本あります。
1本目から10本目までは十三絃と同様に「一」~「十」と表記し、11本目以降は「1」~「7」と表記します。

奏法

通常は右手で演奏し、左手で音色を変えたりします。

奏法記号のうち、和楽一筋で記述できるものには以下があります。

  • スクイ爪
    親指の爪の裏側で、弾くときとは反対に糸の向こう側より手前上方にすくい上げるようにして音を出す動作です。
    「ス」と表記します。
  • 後押(あとおし)
    絃を弾いたのち、左手で絃を押して余韻の音高を高くする動作です。
    「オ」と表記します。
  • 押放(おしはなし)
    弾いた後絃を押すのは上と同じですが、次の絃を弾く前に放します。
    手を放すことにより、余韻の音が自然に開放絃の高さまで戻ります。
    「ハ」と表記します。
  • 突色(つきいろ)
    弾いた直後に押し、すぐにすばやく手を放します。
    絃の張力の跳ね戻りを利用して音色を変えます。
    「ツ」と表記します。
  • 引色(ひきいろ)
    箏柱の左側近くの糸を親指・人差指・中指の3本をあてて持ち上げ、
    右側の方へ絃を戻すように引っ張って絃の張力を下げ音高を下げる動作です。
    「ヒ」と表記します。
  • 揺色(ゆりいろ)
    弾いた後左手の人差指・中指で絃をゆり動かして響かせる動作です。
    「ユ」と表記します。
  • 消爪(けしづめ)
    箏柱の右側近くで、絃の下から親指か人差指の爪をかすかに絃に触れさせて弾く動作です。
    「ケ」と表記します。
  • 散爪(ちらしづめ)
    人差指の爪の右端で1本の絃をすばやく擦る動作です。
    通常は右から左へ擦ります。
    数字の下に矢印を表記します。
  • 擦爪(すりづめ)
    互いに隣り合った2本の絃を人差指と中指の爪の裏で右から左へこすり、少し間をおいて右へ戻す動作です。
    散爪に似ていますが、散爪ほど速くなく、絃より離れません。
    数字の上に矢印を表記します。
  • 輪連(われん)
    中指の爪の右端を下にして一の絃を右から左へ擦り、終わりになるにつれて爪を上方へ浮かせ、二の絃に移って終わる動作です。
    矢印を表記します。
  • 裏連(うられん)
    人差指を向こうへ倒し、爪の裏で絃を垂直に擦って、高音から低音へ(手前から向こうへ)流し、最後の数本手前から親指に変えて終わる動作です。
    数字の下に、音符の長さの分だけ波線を引いて表記します。
  • 流爪(ながしづめ)
    親指の爪の表で高音から低音へ順次弾いていく動作です。
    数字の下に波線を引いて表記します。
  • 引連(ひきれん)
    裏連とは逆に、中指の背を使って低音から高音へ(向こうから手前へ)滑らせる動作です。
    数字の下に波線を引いて表記します。
  • 押手(おしで)
    絃を右手で弾く前に、箏柱の左側を左手で下へ押して絃の張力を高めて、音高を高くする動作です。
    ヲ … 半音上げ
    オ … 一音上げ
    オ’ … 一音半上げ
    という表記を糸番号の左に書きます。

箏には上記以外にも様々な奏法があります。
必要な場合は、画像に保存した後直接書き込んでください。

また、リズムを覚えるための口文句を「唱歌」と呼びます。

和楽器用楽譜作成・変換ソフト 和楽一筋 説明書

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